漢方独特の考え方
このようなお悩みはありませんか?
漢方の歴史
漢方は3000年の歴史があり、時代によって様々な考え方が出てきています。スマイル薬局では扶陽学説と近代の中医学をメインに処方しています。100年前と比べて、現在はクーラーや冷蔵庫などの電化製品も充実し、とても快適に過ごせています。昔の方の生活習慣、食べ物、暮らしを考えてみると、体力や免疫力なども現在の人とは全く違っています。現在の生活習慣などにもっとスポットをあてて考えたものが扶陽学説です。
中医学は症状だけをみず、一人ひとりの体質をとらえた上で体の中で何が起こっているのかを理論付けて考えていきます。人体の五臓六腑を五行に配します。内臓を心(しん)・肝・脾・肺・腎という5つのグループに分けるのですが、お互い助けたり(相生)、抑制したり(相克)しながらバランスを保っています。一つだけではなく、いくつも絡み合って症状が起こっていることもあります。
心……血液循環や精神活動をコントロールする働きのことを指します。この「心」の働きが衰えると動悸や息切れといった症状が出てきます。また、味が分からないなど舌の症状が出てくることもあります。バランスの崩れやすい季節は夏です。
肝……全身の気や血の流れをコントロールします。血を貯蔵して、全身の血量を調節しています。自律神経を肝でつかさどると考えられ、イライラやストレスに弱く、肝が衰えると過敏性大腸炎や肩こり、眼精疲労、頭痛、食欲不振、筋肉痛、じんましん、つわりなどが起こります。バランスの崩れやすい季節は春とされます。
脾……食べ物の消化、吸収、筋肉の形成をつかさどっています。ここの働きが衰えると、食欲不振、消化吸収、肩こり(左)、低血圧症候群、胃もたれ、腹痛などが起こります。血液を漏らさないように保つ統血の機能障害になると、血便や皮下出血などの症状が出ます。五行では「甘」と関連し、疲れた時に甘いものが欲しくなったりします。
肺……肺は呼吸器の働きだけではなく、免疫系の機能や皮膚、鼻など様々な役割を担っています。肺の働きが乱れると、肺炎、気管支炎、嘆息、肺気腫、蓄膿症、扁桃腺炎などが起こります。取り込んだ気を下におろすなど全身の働きにも関わり、表皮・皮膚の状態も調子の表れとして変化するため、肌の調子を見て肺の状態を知ることができます。バランスの崩れやすい季節は秋です。
腎……生殖や発育、ホルモンの分泌、免疫系などの機能を併せ持ち、体内の水分をコントロールする働きがあります。ここが弱ると不妊、腰痛、肩こり(両肩)、神経衰弱、仮性近視、冷え性、難聴、夜尿症、膀胱炎、水虫などが起こります。また感情的に恐怖がすぎると腎の働きに影響を与えます。バランスの崩れやすい季節は冬です。
漢方の正しい考え方
西洋医学と東洋医学は考え方が全く違います。インフルエンザを例にとると、西洋医学が対象とするのはインフルエンザ菌。悪者をやっつけるイメージです。東洋医学は自分の体のバランスが整っていれば、悪者が入る隙がないという考え方です。あくまでも原因は外ではなく内側にあり、日ごろの食事、睡眠、運動、生活態度などを整えていくことが大切です。ただ、日ごろ忙しく頑張っているなか、全てパーフェクトにすることは困難です。そこを補助していくのが漢方薬です。
自転車に乗るのに、最初から乗れる人はいませんよね。その補助輪が漢方薬と考えてください。つまり自転車が乗れるようになったら、補助輪がいらない。漢方薬がいらなくなります。当院では生活習慣の改善をしながら、漢方薬で体の中のバランスを取っていきます。年齢を重ねると、体力は落ちてきます。笑って最後の日まで過ごせるお手伝いを行っていますので、お気軽にご相談ください。