男性不妊
男性不妊について
近年、子宝に恵まれないご夫婦が増えています。
意外に思われるかもしれませんが、不妊の原因の約半数が男性側にあると言われています。
しかし、男性側の不妊について詳しく知られていないことも多いのが現状です。
男性不妊の主な原因には、喫煙や飲酒、肥満、慢性的なストレスなどの生活習慣が挙げられます。
これらは精巣の働きを低下させたり、精子の通り道である精路に問題を生じさせたりします。
そのため、ライフスタイルを見直すことが男性不妊の予防と改善につながります。

こんなお悩みはありませんか?
- 不妊治療をしているが、効果を感じられない
- 不妊の原因が男性側にあるかどうか分からない
- 経済的・精神的に治療を続けるのが難しい
- 男女双方に原因がある可能性があり、解決策が見つからない
女性には妊娠・出産に適した年齢という制約がありますが、男性側も35歳を過ぎると精子の質が低下し、妊娠の可能性が減少すると言われています。
そのため、男性も早期に自分の体を見直すことが重要です。
男性不妊の主な原因
造精機能障害
「造精機能障害」は、男性不妊の最も一般的な原因です。
これは、精子を正常に作れない状態を指します。
この障害には、以下のような種類があります。
乏精子症 | 精液中の精子数が少ない |
精子無力症 | 精子の運動能力が低い |
無精子症 | 精液中に精子がまったく含まれない |
原因としては、先天的な問題のほか、生活習慣(喫煙や飲酒、肥満)や、精巣の温度上昇を引き起こす精索静脈瘤が挙げられます。
これらの要因により、精子の質や量が低下します。
性機能障害
性機能障害とは、勃起や射精が正常に行えない状態を指します。
性行為自体が困難になり、妊娠の可能性が低くなります。
原因は以下のように分類されます。
身体的要因 | 糖尿病、高血圧、神経障害、陰茎への血流不足など |
精神的要因 | ストレス、不安、抑うつ、性行為へのプレッシャーやトラウマ |
身体的な病気だけでなく、日常生活や精神状態が性機能に大きな影響を与えるため、総合的なケアが必要です。
精路通過障害
精路通過障害は、精子が正常に作られていても、体外へ排出される経路に問題がある状態を指します。
先天的な異常 | 精管の欠損など |
後天的な問題 | 過去の感染症や外傷による閉塞 |
これにより、精液中に精子がほとんど含まれない、またはまったく含まれない状態になります。
夜間頻尿と漢方について
夜間頻尿とは?
夜中にトイレへ行く回数が増えることを指します。
夜間の排尿回数が2~3回以上、もしくは尿量が1日の1/4を超える場合、夜間頻尿と考えられます。
頻尿が続くと、睡眠が妨げられ、生活の質が大きく低下します。
夜中に3回以上トイレに起きると、深い睡眠が取れなくなり、疲れや集中力の低下を引き起こすことがあります。最近では40代の方でも夜間頻尿に悩む相談が増えています。
漢方で考える夜間頻尿
漢方医学では、夜間頻尿は「腎」の力の低下(腎虚:じんきょ)が原因と考えられます。
腎は体内の水分バランスを調整する役割を担っていますが、年齢や生活習慣の影響でこの機能が低下すると、尿量の増加や頻尿が現れます。
腎虚の特徴的な症状
- 尿の勢いや切れが悪い
- 昼間もトイレが近い
- 足腰のだるさや精力の低下
- 手足のほてり、または冷え
漢方での対策
腎を補う「補腎薬」が有効です。
代表的な処方には、金匱腎気丸(きんきじんきがん)や杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)などがあります。
早い方では2週間程度で効果が見られることもありますが、体質改善には長期間の服用が必要です。
抜け毛と漢方について
抜け毛の原因
抜け毛は男性だけでなく女性にも共通する悩みです。
特に女性の場合、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、睡眠不足、偏った食生活が原因になることが多く、30~40代でも抜け毛に悩む人が増えています。

漢方で考える抜け毛の原因
髪は血の余り
髪は血液から栄養を得ています。
血の不足(血虚:けっきょ)によって頭皮が栄養不足になると、抜け毛が進行します。
髪は腎の華
漢方では、腎はホルモンや生殖機能と深い関係があると考えます。
加齢やストレスにより腎の力(腎虚)が低下すると、髪の元気が失われ、抜け毛が進むことがあります。
漢方での改善方法
- 血を補う漢方薬(婦宝当帰膠など)を使用し、頭皮への栄養供給を改善
- 腎を補う漢方薬(杞菊地黄丸、参茸補血丸など)で根本から体質改善
また、バランスの良い食生活や適度な運動、質の良い睡眠を心がけることが大切です。
漢方薬と日常生活の改善を組み合わせることで、時間をかけて根本的な改善を目指します。