便秘
便秘とは
便秘は「3日以上排便がない状態」や「排便後もすっきりしない状態」を指します。
特に女性に多く見られる症状で、原因は多岐にわたります。
便が硬くなる水分不足や腸の蠕動運動の低下、ストレスによる腸の働きの停滞、体力不足などが挙げられます。
便秘は、腹部の張りや不快感だけでなく、肩こり、頭痛、食欲不振、倦怠感、肌荒れなどの症状を伴うこともあります。
また、腸内に便が長く滞留すると、有害物質が再吸収され、さらに体調を悪化させることがあります。

漢方で考える便秘・お腹の張り
漢方では、便秘やお腹の張りを「身体からの声」として捉え、根本的な原因を探ります。
例えば、便がコロコロしている場合は腸内の潤いを補い、臭いが強い便やガスが発生する場合は腸内にこもった「熱」を冷ます処方が用いられます。
漢方薬は、体質や症状に応じて200種類以上の中から選ばれますが、生活習慣の見直しも同時に行うことが改善への近道です。
便秘の改善に役立つ生活習慣のポイント
適度な水分補給 | 特に朝起きたときにコップ1杯の水を飲む習慣をつける。 |
食物繊維を摂取 | 野菜や果物、全粒穀物を意識して取り入れる。 |
腸のマッサージ | お腹を「の」の字を描くようにマッサージし、腸の動きを助ける。 |
適度な運動 | ウォーキングや軽いストレッチが腸の働きを活発にします。 |
胃腸の不調
胃腸の不調とは
胃腸は、口から肛門に至る消化管の一部であり、食べ物の消化や吸収、排泄を担う重要な器官です。
しかし、偏った飲食やストレス、疲労などの影響を受けやすく、不調をきたすことがあります。
胃が不調になると、張りや痛み、吐き気が生じ、腸の不調では便秘や下痢、腹痛が見られます。

漢方で考える胃の不調
漢方では、胃腸の不調は「気」の不足が原因であると考えます。
気が不足すると、消化吸収の力が弱まり、食欲不振や消化不良を引き起こします。
さらに、胃腸は湿度の高い環境に弱いため、梅雨時や湿気の多い環境では症状が悪化することもあります。
胃腸が不調になる原因
暴飲暴食
脂っこいものや糖分の多い食事を摂りすぎると、消化に時間がかかり胃腸に大きな負担をかけます。
さらに、よく噛まずに急いで食べることも消化を妨げ、胃の張りや痛み、げっぷ、吐き気を引き起こします。
ストレス
過剰なストレスは自律神経のバランスを乱し、胃酸過多や粘液分泌の減少を引き起こします。
その結果、胃の粘膜に炎症が生じ、痛みや胸やけを伴います。
また、腸の蠕動運動にも影響を与え、便秘や下痢を引き起こします。
冷たいものの摂りすぎ
冷たい飲み物や食べ物を多く摂ると、胃腸が冷えて動きが鈍り、消化不良や下痢、腹痛を招きます。
特に夏場は、冷たいものを摂る機会が増えるため注意が必要です。
一度に大量の水分を摂取せず、少量ずつこまめに飲むことが推奨されます。
疲労や虚弱体質
体力の低下や胃腸がもともと弱い体質の方では、食欲不振や消化不良が起きやすく、軟便や下痢の傾向があります。
漢方での改善ポイント
胃の熱がこもる場合 | 冷やしてバランスを整える漢方薬を使用。 |
胃腸が冷える場合 | 温める漢方薬を処方し、腸の動きを活発にする。 |
虚弱体質の場合 | 滋養強壮効果のある処方で体力を高める。 |
生活習慣の見直しと併用することで、より効果的に胃腸の不調を改善できます。
肥満
ダイエットと漢方
漢方薬は、単なる「やせ薬」ではなく、体質改善を通じてリバウンドしにくい体を作ることを目指します。
痩せやすい体を手に入れるためには、脂肪燃焼や代謝促進だけでなく、冷えやむくみ、ホルモンバランスなどの全身的な問題にアプローチする必要があります。

漢方がダイエットにおすすめな理由
体に優しい
漢方薬は自然由来の成分を使用し、体に負担をかけることなく健康的なダイエットをサポートします。
体全体を整えることで、むくみや冷え性などの症状も同時に改善できます。
リバウンドしにくい
漢方は体質改善を目的としているため、根本的に太りにくい体を目指せます。
特にむくみが原因で太りやすい方には、余分な水分をため込まない体質作りをサポートします。
食事制限や無理な運動をしない
漢方薬を使用する場合でも、適度な運動やバランスの取れた食生活が基本です。
極端な食事制限はせず、日常的に続けられる生活改善を提案します。