【広島市南区】漢方薬とはそもそも何?初心者にもわかりやすく基本を解説

コラム

【広島市南区】漢方薬とはそもそも何?初心者にもわかりやすく基本を解説

2025.05.01
【広島市南区】漢方薬とはそもそも何?初心者にもわかりやすく基本を解説

「漢方薬」と聞くと、自然由来で身体にやさしいというイメージを持つ方が多いかもしれません。
ただし、これは一側面にすぎません。
漢方は単なる自然療法ではなく、古代中国の医学理論を基盤に、日本で独自の発展を遂げてきた医療体系です。
この記事では、漢方薬の成り立ちから、現代の暮らしにおける活用法まで、初心者の方にもわかりやすくご紹介していきます。
初めて漢方に触れる方が無理なく理解できるよう、順を追って解説します。

漢方薬のルーツと日本での発展

漢方薬の歴史をたどると、紀元前の中国医学に行き着きます。
そこから日本に伝わり、日本人の体質や風土に合わせて改良が重ねられてきました。
中国医学は「中医学」と呼ばれ、豊富な理論と経験が体系化されています。
一方、日本ではそこからさらにシンプルな診断と治療の方法が発展し、「漢方医学」として根付いていきました。
漢方の特徴として「証(しょう)」という考え方があります。
これは、体質や症状の現れ方をもとに、いまの身体の状態を見極める方法です。
たとえば、同じ「疲れ」でも冷えが原因なのか、エネルギー不足なのかで選ぶ漢方薬が変わってきます。
このようにして、一人ひとりの状態に合った処方が行われるのです。

漢方薬と西洋薬、それぞれの役割の違い

普段から使われている薬の多くは西洋薬で、こちらは特定の症状に直接働きかけることが特徴です。
たとえば、痛みがあれば痛み止めを使い、発熱があれば解熱剤を使うといった具合です。
これに対して漢方薬は、体全体のバランスを整えることを目指します。
症状の背後にある原因や体質に目を向けながら、ゆるやかに体調を立て直していくアプローチです。
さらに漢方薬では、いくつかの生薬を組み合わせて処方が行われます。
それぞれの生薬が互いに補い合い、全体として働きかけることで、単独では得られない力を発揮します。
これが「方剤」と呼ばれる考え方です。
即効性が期待される西洋薬に対し、漢方薬は身体の巡りや機能を整えていくことでじっくりと不調に向き合います。
もちろん、漢方でも短期間で手応えを感じることがあり、すべてが「時間がかかる」わけではありません。

初心者が覚えておきたい漢方の考え方

漢方には独自の言葉や概念があり、最初は少しとっつきにくく感じるかもしれません。
ここで基本的な考え方を整理しておきます。

気・血・水(き・けつ・すい)

漢方では、人の身体は「気」「血」「水」という3つの要素で成り立っていると考えられています。
「気」はエネルギーや活力のこと。元気の「気」と考えるとわかりやすいでしょう。
「血」は文字通り血液やそれに準じる栄養物質。
「水」は体内の潤いを保つ水分です。

これらがうまく巡り合ってこそ、健康が保たれるというのが漢方の基本的な捉え方です。

陰陽(いんよう)

自然界のあらゆる現象を「陰」と「陽」の対立する性質で説明するのが「陰陽思想」です。たとえば、冷たさは「陰」、熱さは「陽」。
体が冷えているのか、熱がこもっているのかを見極めることで、どのように整えるべきかが見えてきます。

証(しょう)

先ほども触れましたが、「証」は身体の状態を総合的に判断したものです。
この証を知ることで、選ぶべき漢方薬が見えてきます。
たとえば、同じ咳でも乾燥による咳と、痰が絡む咳とでは対応が異なります。

どんな場面で漢方薬が使われるのか

漢方薬は、風邪や胃腸の不調だけでなく、疲労感や冷え性、月経不順など、生活の中で感じるさまざまな不調に用いられています。
特に「未病」と呼ばれる段階、すなわち病院で診断がつかないけれど体調がすぐれないというときにも役立つのが特徴です。
たとえば、冷え性に悩む方なら「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」が検討されることがあります。
この処方は血流を促し、水分のバランスを整える働きが期待されています。
また、ストレスや緊張で眠れないときには「加味逍遥散(かみしょうようさん)」が選ばれることがあります。
気の巡りをスムーズにし、気分の安定を助ける処方です。
日常生活の中で「なんとなく調子が悪い」「疲れが取れない」と感じたら、漢方の視点で身体の声を聞いてみるのも一つの方法です。

漢方薬を選ぶときに気をつけたいこと

漢方薬は「自分の体質に合っているか」がとても大きなポイントになります。
薬局で市販されている漢方薬を手に取ることもできますが、初めての方は専門家の助言を受けた方が安心です。
漢方薬局の薬剤師や、漢方を取り入れているクリニックの医師であれば、体質や生活習慣を踏まえて適切な処方を考えてくれます。
問診や触診を通じて、あなたの身体の特徴を見極めたうえでアドバイスしてもらえるでしょう。
また、自然由来の成分で作られている漢方薬ですが、どんな薬にも副作用のリスクはあります。
たとえば、胃のむかつきや皮膚のかゆみが出ることもありえます。
西洋薬と併用する際には特に注意が必要なので、必ず専門家に相談してから始めましょう。

暮らしの中に漢方の知恵を取り入れる

漢方の考え方は、薬だけでなく日常生活のさまざまな場面に生かされています。
たとえば、冷えを感じたらお風呂で身体を温める、季節の変わり目には無理をせず身体を休めるなど、ごく自然な習慣が健康につながるという発想です。
食事でも、季節ごとに身体を整える食材を取り入れることが推奨されています。
春はデトックス作用のある山菜を、夏は身体の熱を冷ますきゅうりやスイカを、秋は潤いを補う梨や白きくらげを、冬は体を温める根菜類を意識して取り入れてみましょう。
こうした暮らしの中での小さな工夫が、結果として大きな健康効果につながるのが漢方の良さです。

毎日の暮らしに漢方の視点を

漢方薬は、身体の不調を部分的にとらえるのではなく、全体のつながりを重視しながら体調を整えていく考え方に基づいています。
いま抱えている不調だけでなく、これから先の健康も見据えたアプローチができるのが魅力です。
「病院に行くほどではないけれど、気になる不調が続く」そんなときこそ、漢方の知恵が役立ちます。
自分自身の身体と向き合いながら、漢方薬や漢方の生活習慣を取り入れてみると、思いがけない発見があるかもしれません。
無理なく始められるところから、少しずつ漢方を取り入れてみましょう。

広島市南区宇品御幸の「スマイル薬局」

スマイル薬局は、平成5年に広島市南区宇品で開業し、地域の皆さまに支えられながら32年目を迎えることができました。
32坪の店舗中央に坪庭と広いサロン、両側には滝流れが見える示室を併設し、心の癒しを大切にした漢方相談薬局を目指しております。

当薬局は、ただ薬をお渡しするだけではなく、一人ひとりの体調や生活習慣に寄り添い、漢方薬やサプリメントのご提案、さらには食事や生活習慣のアドバイスを通じて、健康を根本から整えるお手伝いをしています。
「なんとなく調子が悪い」「原因がわからないけれど辛い」といった曖昧な体の不調でも、ぜひ一度ご相談ください。

スマイル薬局が大切にしているのは、お客様の「夢」を応援することです。
大きな目標を持つ方も、日常をもっと笑顔で過ごしたい方も、夢の形は人それぞれです。
どんな夢であっても、それを叶えるには健康な心と体が欠かせません。
体が整えば、心も軽やかになり、夢に向かう一歩を踏み出せるようになります。
当薬局は、漢方の力を活かして、お客様の夢や目標をそっと支える存在でありたいと思っています。

スマイル薬局
TEL:082-253-9383
住所:〒734-0015 広島市南区宇品御幸3丁目1-6

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